犬の甘噛み・咬み癖しつけ法

子犬のころにやる「甘噛み」
子犬の乳歯が永久歯に生え変わるときに歯が痒くて噛む、といわれてもいますが、
甘噛みの原因は犬の本能である　優位性・支配性の本能によるものが多いです。
犬という動物は上下関係に厳しい縦列社会の群れをきずく動物で、相手より強いか弱いかがとても重要です。
優位性・支配性の本能の行動というのは、相手より優位に立って支配するための行動です。

甘噛み　飛びつき　体当たり　マウント行動　先を歩く　など

よく犬同士が遊んでいたりするのを見かけますが、よく見るとこの優位性・支配性の行動をしています。
お互いに自分の方が強いんだという主張をし合っていて、それが私たちには遊んでいるように見えるのです。

甘噛みをはじめ、こういった優位性・支配性の本能の行動をとめるには、主従関係のしつけが必要になります。

※中には神経質な性格から身体を触られるのが嫌で自己防衛から甘噛みをする子もいます。

しつけは生後3～4ヶ月を過ぎてからを強くお勧めします。
幼いころは厳しいしつけではなく、人間の幼稚園のように許容範囲を持たせてあげ
生後3～4か月までは優しく好意的に可愛がってあげてください。
いつも大きな愛情で包んであげることが愛犬と飼い主様との信頼のベースになります。
この期間は甘噛みをしてしまっても回避して、叱ってしまったりやめさせようとしなくて構いません。
生後3～4か月を過ぎたころに主従関係のしつけを行えばとめることができるので焦らなくても大丈夫です。

優位性・支配性の本能の自我から咬む

• 調子にのせて甘やかしすぎて家族の中で王様のようになってしまい、気に入らないことがあると咬みつく
• 相性の悪い犬に出会った時に咬みつく
• おもちゃなど愛犬が獲得しているものを取ろうとすると咬みつく

狩猟本能の自我から咬む

• 歩いている足に咬みつく
• 走っている人や子どもを追って咬みつく
• 他の犬・猫・自転車・バイク・車など素早く動くものに反応して追って咬みつく

自己防衛の本能の自我から咬む

• 飼い主様が叩いたりマズルコントロールやホールドスティールなどといった、犬を抑えつけるようなしつけをし、追い詰められて咬みつく
• 臆病・神経質といった性格が強く、恐怖心から咬みつく
• 手足など敏感で触れられたくないところを触られるから咬む
• 自分のベッドやソファの上など気に入ったところをテリトリー化し、そこに近づいたり身体に触ろうとすると唸って咬みつく
• 初対面など慣れていない人が触ろうとしたら咬みつく
• 宅急便の配達員さんに咬みつく
• 他の犬に対しての社会化ができていないために犬が怖くて近づくと咬みつく

※刺激に対して反射的に咬んでしまう子もいます

上記のどの本能からくる咬みつきであっても主従関係のしつけを進めていくことで、ほとんど解決させることができます。
しかし飼い主様に対する自己防衛の本能からくる咬みつきに関しては、飼い主様への不安や不信を抱いている場合がほとんどですので、しつけを進める前に信頼関係の回復が必須になります。
追い詰めるような接し方は一切やめ、おやつをあげたり愛犬の好むスキンシップをくり返し、愛犬に与えてしまった不安や緊張を取り除くことが最優先です。